こうして見ると、プーチン政権は一種の強迫観念に囚われているのではないかと思えてくる。社会を徹底的に監視し、不満分子を抑え込み、若者に愛国教育を施しておかなければ、ロシアの社会は西側の「非線形戦争」にあっさりと屈し、政権が転覆させられてしまうに違いない--そうした強烈な猜疑心がその背景には透けて見える。
というよりも、プーチン政権の高官たちはこうした世界観を全く隠そうとしていない。(小泉悠『現代ロシアの軍事戦略』ちくま新書、p.100)
朝日新聞一面見出しから。読売新聞は「露軍 原発を攻撃・制圧」、日経新聞は「欧州最大級の原発制圧」。原発はジュネーブ条約の議定書でダムとか堤防とかと一緒に「軍事目標であっても、住民に重大な損失をもたらす場合には、攻撃の対象にしてはならない」とされているはずだが、もう一度確認してみよう。
露軍はキエフの東西からひたひたと中心部に迫っていて、やがて攻城すべく市街の周囲を取り囲むだろうという、防衛研の見立てもある。露軍の進軍があまり進捗していないのは、武器、兵糧、要員などその準備のためだという。アクシデントではなく。
また、今後三週間ほどは消耗戦が続き、疲弊したロシアが停戦に動くのではないかという、アメリカのロシア軍事専門家の見立てもある。前述のキエフ攻城戦はそのプロセスのひとつか。
昨夜3/4の北京パラリンピック開会式。何事もなかったかのようにスタジアムの観衆に手を振っている習近平主席がいる。この人はこういうとき、いつも嫌そうな顔をしている印象がある。作り笑いもあまり得意じゃないのだろう。
IPCのパーソンズ会長の挨拶はどこかの会長のそれとは大違いで、しまりがあって時宜を得た良いスピーチだったと感じた。
【北京パラ】IPCパーソンズ会長、拳握り叫んだ「ピース!」開会式でロシアの侵攻を断罪 - 北京2022パラリンピック : 日刊スポーツ (nikkansports.com)
だが、支那では一部が無音化されて放映されたという。しかし、無音化して放映するメリットとしないでそのまま放映するデメリットと、どちらが大きいのだろう。支那当局は賢く計算して前者を選んだ。それが「平和の祭典」の主催者であるということだ。
パーソンズ会長も言っていたが、ロシアのウクライナ侵攻は1993年の国連「五輪休戦決議」に違反している(国連総会で決議された。法的拘束力はない)。対象期間は五輪開幕7日前~パラリンピック閉幕7日後となっている。
東京では春一番。コロナ自宅療養中でどこにも行けないが、窓から強風のさまを眺めるにつけ鼻がムズムズしてくる。咳は昨日同様に残っていて、味覚もうまく戻っていない。